Webデザイナーの将来性と展望について真剣に考えてみた。

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もうずっと昔から、IT業界において『Webデザイナーに将来性はない。』とか、『Webデザイナーはオワコン。』といったネガティブな意見がささやかれるようになっています。

なぜこのような言葉が行き交うようになってしまったのでしょうか?

一応、肩書き上はWebデザイナーという名目でやらせてもらっている私の立場から、Webデザイナーという職業の将来性と展望について少しだけ熱く語らせていただきたいと思います。

今からWebデザイナーを目指そうと思っている方などが、箸休め程度にちらっとでも読んでくれたら幸いです。

Webデザイナーの将来はどうなっていくのか

Webデザイナーの将来性

一言で言って、「短・中期的に考えた場合、今のところ将来性はない。」と思っています。短・中期と書いたのは、今のところWebというメディア(媒体)がどのように成長していくのか全くもって読めないからです。

理由としてはただ一つ、「Webとデザインの食い合わせが今のところ悪すぎる。」のです。少なくとも、現時点では、インターネットなどのWebメディアはインスタントに消費されすぎています。しかも、スマホの普及により、この流れはどんどん加速しています。

時代の流れからいってしょうがないとも言えるのですが、ことデザイナーという職業にとっては、致命傷とも言える流れなんじゃないか、と思ってます。

デザインの内的必然性と外的必然性

より詳しく説明します。デザインというのは、主に「内的必然性」と「外的必然性」という2つの要素で成り立っています。

内的必然性というのは簡単に言って、「作者が作品の中に施す意味合い」といった意味です。デザインやアートの世界では、何かの建築物などと違って、柱などの絶対的にそこに存在しなければならない、というようなものは存在しません。そのため、作者が作品の中のオブジェクトたちの配置や構成について、言葉で説明できるように、そこに存在する意味や根拠を考えなくてはなりません。

外的必然性というのは、いわゆる流行りのイメージとか、ビジネス的に成果を上げるためのデザインのことを言います。

Webデザインの現状

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今、大半のWebデザイナーが置かれている状況とは、99%くらいは外的必然性によるデザインを求められている状況だと思います。

もっというと、デザイン以前のテクニック的なことが現時点のWebにとっては重要なことなのかな、という感覚を持っています。コンバージョンとかSEO対策とかそういったことですね。

この先もずっとこの流れが続いたとしたら、デザイン力も中途半端で、ITの技術力も半端なWebデザイナーが量産され続けることになります。当然のことながら、それなりの賃金しかもらえません。

それでもずっと好きな仕事ができるならいいや、と思うかもしれません。けれど今のWebデザイナーに求められてることって、ちょっとフォトショとイラレとWordPressなどのCMSの知識があればできちゃうことなんですね。

その程度の技術だけならどんどん出てくる若い世代や、アジア系の人材などがすぐに吸収してあっという間に淘汰されちゃうと思うんですよ。

今のWebデザイナーがすべきこと

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一言で言って、「自分のデザインの軸を確かなものにしていきながらじっと機会を待つ。」ことだと思います。幸いなことに最近ではWeb広告というものに理解があり、可能性を感じてくれる企業の方も多くなってきました。そう言った優良なクライアントに出会うことができたなら、ひとまずは安心して仕事をもらうことができるのではないでしょうか。しかしそうなった時に平凡なデザイン力しか持ち合わせていなかったとしたらどうでしょう。せっかくのチャンスが水の泡になってしまいます。

ですから何よりも優先すべきなのは、説得力を持ったデザイン力を自分の中で確立させることだと思います。その他にもマーケティングの知識やプレゼンテーションの技術があると大きな武器となるでしょう。

今現在、Webというメディアは、全体でテレビに次ぐ第2位の広告料がかけられているといいます。Webデザインの価値が上がっていくかどうかはわかりませんが、今後もIT市場は成長していくでしょうからWebデザインの仕事がなくなることはないと思います。

そして、Webという文化が成熟していくに従って、テレビや紙媒体のように広告におけるデザイン性の高さが評価されていく可能性も大いにあると思います。

だからこそ私たちWebデザイナーがやるべきことは、野良犬が路地裏でそっと爪を研ぐように、自らのデザインを磨いていくことなんじゃないでしょうか。

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