ITエンジニアの最新知識「グロースハック」とは?Part1

 

 

皆さんはグロースハックという言葉をご存知でしょうか?

IT業界に身を置く皆さんは、この言葉を一度は耳に入れたことがあるのではないでしょうか?

グロースハックとは、2012年前後にアメリカの西海岸のスタートアップ企業で生まれたと言われる自社のサービス・製品を成長させるための新しいマーケティング手法です。

FacebookやTwitter、Dropboxなどのか企業がこの手法を使って多くにユーザーを獲得したことから一気に注目を浴び、定着してきています

今回は、「第1回:グロースハックとは何か?」と称して何回かに分けて、アンテナの高いエンジニアに欠かせない知識でもあるグロースハックというマーケティング手法を、みなさんとともに学んでいきたいと思います。

 

グロースハックとは?

 

グロースハックという言葉を初めて聴く、という方は、おそらくそれがどんな意味を指すのかあまりピンとこないのではないでしょうか?

グロースは「成長」という意味であっていると思うが、ハックというと他者のコンピューターに不法侵入してデータを盗む、といったネガティブなイメージがあって、両方のワードがうまく組みあわさらないという人も多いかと思います。

もともと、ハックという言葉が意味することとは、技術に精通する人、または、エンジニアリングで問題を解決する、といった意味を持っています。

FacebookのCEOであるマーク・ザッカーバーグは、自社のモットーを「ハッカー・ウェイ」(ハッカー精神)であるとし、もう一つのモットーとして「完璧にやるよりまず終わらせろ」というスピードを重視した改善を繰り返す手法を取っています。

つまり、グロースハックとは、成長を目指して効率よく自社のサービス・製品を「ハック」していく精神を指している言葉なのです。

 

グロースハックにおける3つの特徴

1、製品開発とマーケティングを並行して行う

本来、製品開発とマーケティングとは別々の部署の人たちが独立して行うのが一般的でしたが、アプリケーションやインターネットサービスなどのように製品の改善速度が速く、かつ、コストが安く見える製品では、マーケティングと製品開発を同時進行で行い成長していくことが可能となりました。

2、製品の中に成長する仕組みを取り込む

グロースハックの肝は製品開発です。しかし、グロースハックにおける製品開発とは一元的にサービスの改善や改良を目標としているわけではなく、製品とサービスの中にそれ自体が勝手に成長するような「仕組み」を組み込んでいくことがポイントとなります。

例えば、FacebookなどのSNSサービスでは、友人が投稿したり自分宛にメールを送ったりすると自動的にアプリのアイコンに数字の入った赤丸が付いて通知が来るようになっており、サービスにアクセスしたくなるような仕組みが付いています。今では一般的となったこういった手法も、立派なグロースハックと言えます。FacebookやTwitter、Lineなどの急成長を遂げたWebサービスのほとんどが、何かしらのグロースハックの手法を取り入れているのです。

 

3、ユーザーのアクションデータをもとに意思決定する

グロースハックにおいてデータによる改善・改良の意思決定は非常に重要とされています。

製品やサービスの良い点、悪い点を客観的に判断するためには何かしらのデータしか判断材料にしかならないわけですが、IT技術の発達によりそれがより容易になったためです。

グロースハックの企画、設計時点で、どの数値がどの程度大事で、どのような数字を目標としていくかを明確に決めておくことが大事です。

 

グロースハックに必要なスキル

1、UX(ユーザー体験)の設計

製品開発の主幹に携わるグロースハッカー(グロースハックの担当者)に必要な基本スキルとして、ユーザーにどのような体験をさせて、どのような価値を感じてもらいたいかを考えるためのUXの知識と、それを設計する知識はマストとなります。

グロースハックの重要な特徴の1つとして、製品自体に成長の仕組おうを組み込むことは前述しましたが、ユーザーがどんなことに価値を感じて、行動に至るか、ということを想像し設計できないようでは何もグロースハックできないことになるからです。

 

2、データ分析のスキル

成長を図るためには各種データを定量化し、分析していかなければなりません。定量化のためのツールの選択やフレームワークの作成もグロースハッカーの重要な仕事です。

次にデータの分析ですが、複数のデータを見比べ相関関係を見つかるなどの高度な分析は必要ありません。上がった、下がった、変化がなかった、などのシンプルな分析で結構です。グロースハックにおいては考えるより先に手を動かし結果を出すことが何より重要です。

トライ&エラーを繰り返しましょう。

 

3、マネジメントスキル

製品やサービスを成長させたい時、各部署や人材に精通したグロースハッカーなる役職を設けてそれに選任させるのが理想です。

そうでなくても開発やデザインをデータに基づいてスピード感を持って成長させていく担当の立場が必要とされますので、ある種のマネジメント能力は、グロースハックになくてはならないスキルといえます。

 

グロースハックに必要な考え方

 

1、「成長」をただ一つの目標に掲げる

よく戦争物のアニメや漫画などで、「目的のためなら手段は選ばない」と言った決まり文句がありますが、これをグロースハックに置き換えると、「成長のためなら手段を選ばない」ということになります。

「成長」という目的のために粛々とデータをもとに行動に移していくような姿勢が求められます。

 

2、失敗のない成長はありえない

インターネット上の製品やサービスは、リアルなビジネスでは考えられないスピードでそれらの改善が可能になります。

実際、100%企画が成功するなどはありえないわけですから、考えるより先に実行に移した方が効率が良いのです。重要なのはむしろ、失敗の質を上げていく、というような考え方になります。

 

まとめ

グロースハック特集の第1弾としてまずは「グロースハックとは何か?」について簡単に説明していきましたがいかがだったでしょうか?

 

グロースハックという手法はIT業界において一般的になってきていますので、まだ馴染みがない、という方は引き続きグロースハックについての記事を書いていこうと思っているので、是非私たちと一緒に勉強していきましょう。

 

 

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