エンジニアのワークライフバランスについて考察してみた。

こんにちは。freelance cafe編集部です。

エンジニアの皆様は、「ワークライフバランス」というものをどのようにお考えでしょうか?

ワークライフバランスとは一般的に高度成長期の日本において労働(時間?)を美化するような雰囲気に対する反動のようにして広まり、「出来るだけ残業時間を減らすような効率の良い仕事をして、空いた時間や休日を自身の趣味に熱中したり家族や友人との時間に使ってリフレッシュするようなライフスタイル」を指していると思います。

近年は各業界全体にこうした流れが行き渡っているように思いますがIT業界ではどうなのでしょう?

エンジニアにとってのワークライフバランスとは??

総務省が2016年に調査した所によると、週の労働時間が60時間以上(週5日勤務8時間労働とすると残業時間20時間越え)の企業は全産業だと7.7%、IT業界だと8.2%とやや上回る結果となりました。

また、年間総実労働時間でいうと全産業だと1,724時間、IT業界は1,933時間とかなり平均に対して多くなる結果となっています。

週60時間以上働いている労働者の割合

IT業界:8.2% 全産業:7.7%

年間総実労働時間

IT業界:1,933時間 全産業:1,724時間

「デスマーチ」や「多重請負構造」のようなネガティブな単語はあまり聞かれなくなってきたように思えるIT業界でしたが、まだまだ平均と比較して労働時間は多いようです。

エンジニアこそ自由時間が必要ではないでしょうか?

と、言いますのも、エンジニアの業務は基本的には労働集約型というより知識集約型であると考えられるからです。

考えてみると当たり前で、エンジニアが開発する商品やサービスはほとんどのものは完成品として納品しないと価値や利益が生まれないのです。そういった商品やサービスは、中長期的な時間を必要とされ、そのためにはエンジニアたちの蓄積された知識(ナレッジ)が必要なのです。

つまりは、エンジニアとはナレッジワーカー(知的労働者)であり、そうした知識を吸収するための(営業時間外の)時間がどうしても必要になってくるのです。

2014年にpaizaさんが行った調査によると、エンジニアの実に67%がプライベートにおける5時間以上を開発やプログラミング、勉強に使っているとの結果が出ました。

こうして考えると、ITエンジニアこそ他の業種よりも自由時間が必要だということが言えると思います。

深刻なIT業界の人材不足

なぜ、ITエンジニアは過酷な労働状況に追い込まれることが多いのでしょう?それは、単にIT人材ということが挙げられると思います。いくら伸び盛りの業界といっても伸びていく需要に対してそれをカバーするためのリソースが無いとそこで働く人の労働時間は必然的に長くなっていく一方です。

経済産業省が発表したデータによると、IT業界の成長は今後も広がる一方でそれを補うための人材は減っていく一方であり、2020年には37万人、2030年には79万人のIT人材が不足すると予想しています。

こうした原因は、大枠としては少子高齢化による就業人口自体の現象と若者自体もIT業界に対してあまり良いイメージを持っておらず、学習機関におけるコンピューターサイエンス関係の学科の割合も、全盛期の半分に減っているということが挙げられます。

なぜ若者はIT業界を目指さないのか?

今の20代〜30代の人たちがIT業界を目指さない理由は、「デスマーチ」などといった言葉からブラックな印象をIT業界に対して持ち続けていることが考えられます。

確かに、いくらか改善しているところはあるとはいえ、まだまだ日本のIT業界は比較的過酷な労働環境にならざるを得ない企業も多いのが現状です。

それは、日本の会社はシステム開発を下請けの開発会社に委託することが多く、その下請け会社がさらに下の下請け企業に委託するという多重請負構造の問題があります。

こういった悪しき経済の流れにより、余計なマージンやヒューマントラブルによって発生する無駄なお金や時間によって、よりIT業界のブラック化が進んでしまう結果となってしまったのです。

ライフスタイルという面で考えると、そういった環境でただでさえ女性の少ない業界ですから、休暇の少ないIT企業に勤めている男性は「物理的に結婚できない」という問題も大きいかもしれません。

一刻も早いIT業界の多重請負構造の見直しと改善策が求められます。

ワークライフバランスを充実させるための行動

では、エンジニアとして健全なワークライブバランスを保つためにできる行動とは何でしょうか。

転職エージェントに相談する

やはり、一番有効なのは転職エージェントに相談して残業時間がきちんと少なく設定されている企業に絞って応募することでは無いでしょうか。

今では、IT求人に特化した転職エージェントは数多く存在し、その中でエージェントに相談して残業時間に関する規定が少ない企業に絞って探してもらうことももちろん可能です。

エージェントといっても今では強引に転職を迫ってくるようなことも少なくなって来ています。気軽に相談に乗ってもらいましょう。

ITに強い人材会社が運営する転職エージェント:レバテック キャリア

マイナビの本格的なIT専門エージェント:マイナビエージェント×IT

社内SEに特化したエージェント:社内SE転職ナビ

エンジニア派遣会社に登録する

もう一つの方法として思い浮かぶのが、エンジニア派遣会社に登録して働くという方法。

いくら転職エージェントや転職サイトに相談して良さそうなところに転職したとして、実際に働いてみたら現実は違ったというリスクは付いて回ります。

そんな場合は派遣として割り切って時間給で働くことも選択肢として考えていきましょう。

能力やスキルが認められればそこで就職できる紹介予定派遣というものありますよ。

リクルートのITエンジニア派遣サービス:紹介予定派遣型求人多数

時給2500円以上、時短、サービス残業無など案件多数:パーソルテクノロジースタッフ

まとめ

いかがだったでしょうか?

業務が専門的があるがゆえ、あまり他の業種からは理解してもらえないエンジニア。

せめて勤務時間くらいは、ある程度自由に設定させてもらい、ワークライフバランスを充実させていきたいものです。

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