フリーランスの節税対策で絶対抑えておきたいこと

フリーランスの節税対策

フリーランスと会社員との一番の違いと言われてまず思い浮かべることは、税金や健康保険、年金などを自分で手続きして支払う必要があるということではないでしょうか?

その中でも、節税に効果のあるものといえばもちろん、その額が大きければ大きいほど所得税が下がる経費と言えるのではないでしょうか?

経費についての基本は当サイトの必見!フリーランスと経費の基本にて書かせて頂いたので割愛させていただきます。今回は、経費を計算する上で少し難しい科目である家事按分と、一見ダメそうに見えても、実は経費として認められる場合が多い経費項目を紹介していきたいと思います。

フリーランスの経費割合の適正値

本題に入る前に、フリーランスの経費割合について説明しておこうと思います。

経費割合とは、売り上げから経費を割った数値のことで、税務署の税務調査において非常に重要視される事柄となっています。なぜかというと、世の中には星の数ほどの法人や個人事業主が存在するため、税務署がすべての事業者について細かく調査することが困難だからです。

そのため、経費割合が多すぎたり、不自然なところがある事業者にだけ、厳しくチェックが入ると考えられています。

経費率の目安は、卸売業は90%、小売業は80%、製造業は70%、飲食業や技術提供業その他は60%、サービス業は50%、などのように業種によって変わっていきます。これは業種によって扱う商品が違いますから当然のことです。

フリーランスのITエンジニアの場合、他の業種に比べて自身の技術力を商品にして働いているという側面が強く、そんなに経費がかからないイメージを持たれているため、経費率の目安は40%〜60%と言われています。

なるべくこの範囲内に経費を収めるべきなのですが、ちょっとくらいはみだしていても特に問題はありません。要は、何に使ったかを正確に説明できればいいわけなのです。

家事按分とは?

自宅を仕事場として利用している場合は家賃代、光熱費、IT事業者である場合はインターネット使用料やスマホ利用料、仕事で車を利用する人はガソリン代などを経費として計算することが認められています。

しかし、そのすべての額を仕事に使ったとは考え難いため、仕事で使った分と、それ以外のプライベートで使用した分を分けなければなりません。それを按分と言います。

しかし、按分には明確にどのような計算で行うといった決まりはないため、どのようにするか悩んでしまう人も少なくありません。

面倒臭いからといって、全額経費に計上してしまい、税務署から指摘された時に困らないためにも、按分の計算方法について詳しく把握しておくことをお勧めします。

1、家賃(地代家賃)の按分比率の計算方法

①面積による計算方法

家賃を按分するときの一般的な計算方法は、住居全体における仕事で使用しているスペースの割合を、家賃にかけるという方法です。

例えば、100平方メートルで家賃10万円の部屋に住んでいて、事務所として使っているスペースが30平方メートルだった場合、自宅に対する事務所の割合は30%ですから経費に計上できるのは家賃に30%をかけた3万円ということになります。

事務所の解釈については、仕事に関係したPCや書籍、資料がある机や棚があればOKのようです。

②業務時間による計算方法

仕事に使っているスペースの計算が困難な場合や、駐車場など時間でしか区別できないような場合は、1週間における業務時間の比率割合で按分します。例えば、1ヶ月1万円の駐車場を借りていたとして、業務時間の割合が30%だったような場合、月々3千円の駐車料金を経費として計上できます。

2、光熱費の按分比率の計算方法

①業務時間による計算方法

電気など光熱費は、面積による区分は不可能なため、業務時間の割合で按分します。家賃をの時と同じく、1週間における業務時間全体の比率で経費を計算します。

②コンセントの数による計算方法

自宅にある全体のコンセントの差し込み口から、仕事に使うコンセントの差し込み口に割合を計算して按分する方法もあります。

例えば、自宅にあるコンセントの数が全体で20個あったとして、仕事で使うコンセントの数が8個だとします。この場合仕事で使うコンセントの割合は8÷20=0.4で40%なので、年間の電気代が10万円だとすると10万円×0.4=4万円を経費として計上できるというわけです。

3、インターネットなどの通信費の按分比率の計算方法

①使用日数による計算方法

インターネットを業務時間中にずっと使用しているような職種の人は、1週間につき、仕事でインターネットを使う日数の割合で按分することができます。例えば、勤務日数が週5で年間の通信費が約10万円かかるという人の場合、按分率は5日÷7日=約70%になり、経費として計上できる通信費は年間10×0.7で7万円ということになります。

②使用時間による計算方法

1週間におけるインターネットなどの通信時間を客観的に考え、その比率を通信費にかけて計算します。

4、ガソリン代など車に関する費用の按分比率の計算方法

①走行距離による計算方法

仕事で車を使用するときに走った走行距離を、その都度記録しておく必要があります。記録しておいた走行距離を、車の燃費で割った数値にガソリン代をかければ、経費として計上できるガソリン代を計算することができます。

②使用日数による計算方法

通信費と同じく、1週間において、仕事に車を使う日数の割合を按分率として計算することもできます。車を一日中使う必要のあるような職種である必要があるでしょう。

一見ダメそうでも、経費にできる可能性のあるもの

仕事には直接関係がないからといって、経費にできないと思いがちなものでも、意外と認められたりすることがあります。

ITエンジニアの場合に絞って、一例をご紹介していきたいと思います。

◯仕事で使用するスーツ、またはビジネスカジュアルなどの衣料費

プライベートで着用する洋服に関しては、経費として計上することは難しいですが、仕事中に着用するスーツやビジネスカジュアルについては、経費として計上することができます。実際こういった科目は、確認することが難しいため、かなり広い範囲でに適用が認められるかと思われます(小声)。

◯引っ越し費用

自宅などを事務所として使っている場合、家賃と同じく按分の必要はありますが引っ越しにかかる費用も経費として計上できます。

また、完全に一つにオフィスを仕事場として借りている場合、オフィス移転にかかる費用は100%経費として計上することができます。

◯スマホアプリなどでの課金

これはITエンジニアの特権とも言える裏技なのですが、ソーシャルゲームの開発に携わっている人が、研究用と称してスマホアプリなどでの課金を経費として落とせる可能性はあります。

同じようにプラットフォームのゲームを開発をしている人はゲームソフトやゲームハードを経費として落とせる可能性があります。

◯家電製品・家具

パソコンや事務机などはわかりやすいため、100%経費として認められますが、自宅を事務所として使っている場合仕事をしている時に使用するエアコンやストーブ、本棚などの生活用品は仕事で使うこともあり、その区別は難しいと言えます。

実はこういった生活用品も使用時間などで按分することで何%かは経費として計上できる可能性はあります。

まとめ

節税に効果的な按分の計算方法と見落としがちな経費項目についてまとめていきました。

払う必要のない税金を極力抑え、無駄の少ないフリーランス生活を送っていきましょう!!

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