システムエンジニア・プログラマーの年収を徹底検証

システムエンジニアは今や稼げる職業の代名詞とも言えます。これからシステムエンジニアになろうとしている方も、少なからず稼ぎたい、高い年収を得たいという気持ちでエンジニアを志望している方がいるのではないでしょうか。しかし、エンジニアっていったいどんな仕事をしている人を指すのでしょうか。エンジニアとはかなり広義な意味で使われていることが多く、会社によってはWeb制作をするコーダーをエンジニアと呼ぶ会社もあります。

そこでエンジニアにはどんな種類があるのか。システムエンジニアの年収は本当に高いのか。そしてずっと稼ぎ続けるためにはどうしたら良いのかをこの記事では徹底的に検証します。

エンジニアの種類とそれぞれの平均年収とは?

これについてはサイトによって様々な分け方やデータがありますのでいくつか紹介し更にその平均をとることでより真実に近いデータとしてご紹介したいと思います。

まずは一番細かく分類されているマイナビ転職のサイトからITエンジニアの部分を抜粋します。(https://tenshoku.mynavi.jp/knowhow/income/ranking

2018年4月〜2019年3月の1年間にマイナビ転職に掲載されたの「モデル年収例」のデータを集計したものということです。

この表からわかることはまずITエンジニアの中でも職種が30もあり、更に年収が全く異なるということです。これだけを見てもエンジニアというだけではイコール稼げる仕事とならない可能性がわかりますね。この中から何を選ぶかということが重要になります。

1 システムアナリスト 1,396万円
5 システムコンサルタント(業務系) 899万円
18 パッケージ導入コンサルタント(ERP・SCM・CRM等) 707万円
20 プロジェクトマネジャー・リーダー(汎用機系) 676万円
24 プロジェクトマネジャー・リーダー(WEB・オープン・モバイル系) 648万円
33 システムコンサルタント(DB・ミドルウェア) 613万円
42 セキュリティコンサルタント 592万円
47 システムエンジニア(DB・ミドルウェア設計/WEB・オープン・モバイル系) 588万円
55 プリセールス・セールスエンジニア 581万円
65 システムエンジニア(マイコン・計測・画像等/制御系) 569万円
73 システムエンジニア(通信制御ソフト開発/制御系) 565万円
75 システムエンジニア(アプリ設計/汎用機系) 563万円
98 システムエンジニア(アプリ設計/WEB・オープン・モバイル系) 542万円
100 社内システム開発・運用 539万円
111 ネットワーク設計・構築(LAN・WAN・インターネット) 534万円
113 プログラマー(WEB・オープン・モバイル系) 533万円
116 サーバ設計・構築(LAN・WAN・インターネット) 530万円
116 通信設備設計・構築(有線系) 530万円
120 システムエンジニア(パッケージソフト・ミドルウェア) 528万円
120 社内情報化戦略・推進 528万円
125 プログラマー(制御系) 526万円
162 プログラマー(パッケージソフト・ミドルウェア) 503万円
170 通信設備設計・構築(無線系) 497万円
181 品質管理(ソフトウェア・ネットワーク) 491万円
185 通信設備設置・テスト 488万円
194 テクニカルサポート(ソフトウェア・ネットワーク) 484万円
207 プログラマー(汎用機系) 477万円
214 サーバ・マシン運用・監視 473万円
228 ネットワーク運用・監視 464万円
279 導入・運用トレーナー 424万円

そしてマイナビ転職ではWEB・インターネット・ゲームというくくりになっていますが、エンジニアとしてカウントされる可能性がある以下の職種も載せるとその数は45個にもなります。

順位 職種名 モデル年収(平均)
30 SEOコンサルタント・SEMコンサルタント 623万円
35 プログラマー(ゲーム・アミューズメント系) 611万円
85 プログラマー(WEBサイト・インターネットサービス系) 553万円
89 システムディレクター・テクニカルディレクター 550万円
105 WEBプロデューサー・ディレクター 538万円
115 グラフィックデザイナー・CGデザイナー・イラストレーター(ゲーム・アミューズメント系) 531万円
131 ゲームプランナー・ゲーム企画 524万円
134 インターネットサービス企画 523万円
164 フロントエンドエンジニア・コーダー 501万円
166 その他WEBサイト・インターネットサービス関連職 500万円
187 WEBコンテンツ企画・制作 487万円
198 WEBデザイナー 482万円
224 ディレクター・プロデューサー(ゲーム・アミューズメント系) 466万円
256 WEBショップ・ECサイト運営 449万円
283 その他ゲーム・アミューズメント関連職 421万円

平均年収の結果発表

今回は8つのサイトに掲載されているエンジニアの平均年収を集計しました。各サイトで掲載しているエンジニア職種の種類は当然のこと、その定義が若干異なる可能性がありますが筆者の判断で近しいと思われる職種名で集計しております。また、システムアナリストのみ2つのサイトの集計ですが、それ以外は3つ以上のサイトで掲載されている職種のみピックアップしています。ご了承ください。

それでは、結果発表~!!!

1位 システムアナリスト               1024万円

2位 プロジェクトマネジャー・リーダー  657万円

3位 システムコンサルタント      625万円

4位 プリセールス・セールスエンジニア  560万円

5位 システムエンジニア 510万円

6位 社内システム開発・運用 (社内SE)     509万円

7位 ネットワーク設計・構築      496万円

8位 サーバ設計・構築   488万円

9位 品質管理    486万円

10位 プログラマー        459万円

11位 ネットワーク運用・監視     452万円

12位 テクニカルサポート            449万円

13位 サーバ・マシン運用・監視  438万円

14位 WEBデザイナー  426万円

以上のようになりました。高いと思いますか?低いと思いますか?すでにエンジニアとしてお仕事をされている方はご自身の年収と比べてみていただければと思います。もちろん年齢や経験年数によって年収は変わりますが、この平均値ではそこまで詳細な対象データが出ていない点も鑑みてご覧いただければと思います。

やはりアナリストやPM・PL、コンサルタントはいわゆる上流職種ですので1000万円を超えるところを見ても高額の年収は出やすいですね。

やや意外だったのはネットワーク設計・構築やサーバ設計・構築の仕事が年収500万円をきっていることです。ここはもしかするとかなり仕事内容や会社によって年収に差が出る職種かもしれません。

働き方により年収に差はあるのか?

上述した職種ごとの年収平均は基本的には正社員の年収について修正されていると思われるデータをピックアップしています。しかし、派遣やフリーランスなどの働き方をしている人たちはどうなのかと疑問が湧きますよね。正社員と、派遣やフリーランスなどの働き方で年収に差があるのでしょうか。

フリーランスの場合

独立行政法人 情報処理推進機構がまとめた「IT人材白書2016 (https://www.ipa.go.jp/files/000052198.pdf」ではインタビュー内容として記載された以下の文面が目を引きます。

同じ業務内容であれば、会社員に比べ報酬は高い。約2倍程度である例も少なくない。

更に言えば「また、フリーランスの30代以下では「1,000万円以上」の割合が、IT企業IT技術者の1.2%と比較して、8.8%と高くなっている。」との記載があり若い年齢のエンジニアほどフリーランスの方が稼げるという印象を持ちます。

この理由としては同文章の上部に記載している以下の内容で説明ができるかと思います。

IT企業IT技術者では年代が上がると年収が高い割合が高くなる傾向があるが、フリーランスの場合は、年代 が変わっても年収の階層ごとの割合が大きく変わらない傾向が見て取れる。フリーランスの収入は、個々に契約した仕事に対して支払われる報酬で成り立っているため、このような傾向になっている可能性がある。年功序列による年齢や勤続年数の影響を受けない働き方と言える。

このデータだけで考えるなら特に20代の若くてスキルがあるエンジニアさんは正社員で働くよりもフリーランスになった方が年収が大幅にあがる可能性が高いということになりますね。

派遣の場合

派遣についてはデータに信憑性のまるまとまったデータを探すことができなかったので株式会社テクノウェイブ(https://www.technowave.co.jp/)というITエンジニア派遣会社のサイトに掲載されている時給データから算出します。

算出の仕方は職種のところのみ選択して検索した結果20件の案件の時給を平均し、(通常月160時間勤務+残業20時間)×12か月の計算式で年収を算出しています。(一万円以下は四捨五入しています。)

SE・プログラマ(オープン系)543万

→上述のデータではSEとプログラマは分かれているので「5位 システムエンジニア 510万円」と「10位 プログラマー            459万円」の平均を485万円とすると派遣のほうが単純計算で58万円高くなりますね。

ネットワークエンジニア 613万円

上述のデータ平均では「7位 ネットワーク設計・構築 496万円」なのでこちらも117万円もの差がでる可能性があります。

正社員の年収が残業をどの程度した結果なのか(そもそも残業代は出ているのか)は不明ですがエンジニアは残業もあることを考えると派遣であれば残業代はきっちり出ますので実際の年収だけ見るともっと差が出るかもしれません。

働き方については以上のような結果となりました。

しかし、もちろんフリーランスは年収は上がっても福利厚生がなくなったり交通費や税金の支払い面などでも様々な負担が増えたりしますのでそういった点の考慮は必要かもしれません。派遣の場合は派遣会社に雇用されますので福利厚生や交通費の支給などは最低限保証されているケースが多いかと思います。

いずれにしてもフリーランスや派遣は自分のスキルに合った仕事を探す必要があり、そもそも高い報酬を提示している案件に自分のスキルが合わなければ元も子もないという点は覚えておいていただいた方が良いかと思います。

フリーランスや派遣で働くには?

もしここまでの記事を読んでいただいてじゃあフリーランスや派遣で働けば年収は上がる!と考えている方はぜひここも読んでいただきたいと思います。まずフリーランスと派遣のどちらが良いかという点とフリーランスを選んだ場合の注意点について記載させていただきます。

派遣とフリーランスのどちらを選ぶか

そもそもこの2つの形態は何が違うのかとそれぞれのメリットデメリットについて記載させていただきます。

まず派遣とフリーランスの違いは簡単に言うと以下の通りです。

派遣 フリーランス
雇用 派遣元企業に雇用される。 企業に雇用されず個人事業主となる。
契約 雇用契約 業務委託契約
給与 時給 140~180時間などの月額報酬
指揮命令 あり なし

派遣のメリット:

〇時給で働くので働いた時間が正確に(通常5分単位で)時給に反映される

福利厚生や社会保険、交通費、年末調整などは正社員と同様に(福利厚生はもちろん会社によりますが)ある。

指揮命令が明確にあるので(もし問題がある場合は派遣元経由での相談もできる)業務が進めやすい。

派遣のデメリット:

〇1回の契約期間が短い(3か月単位が多い)のでいきなり契約終了ということもある。

(ただし人によっては自分からも合わないなどあれば短期間で辞めやすいのでこれはメリットでもあります。)

フリーランスのメリット:

〇自分で伝手などがあれば直接契約が結べるので報酬が高くなりやすい

〇概ねの作業期間が見えているケースが多いので予定が立てやすい

フリーランスのデメリット:

〇福利厚生がなかったり、確定申告など税金申請の手間がかかったりする。

〇成果物担保の契約になるため、その成果を140時間で出せる人もいるが、180時間かかってようやく同じ月額報酬ということもある。

〇誰とも接することなく一人で仕事をしないといけないことがある。

概ね以上のような違いとメリット・デメリットが考えられると思います。

ご自身の希望される働き方などを鑑みてどちらが自分に合うのか考えていただければと思います。

フリーランスで働くことの注意点

また、どんな働き方でも言えることですが一生今と同じスキルで仕事ができるわけではありません。年齢や経験年数を重ねていくにつれ自分のスキルも変化させていかなければなりません。特にエンジニアは技術も日進月歩で変わってきます。流行り廃りもありますのでそういった時代や潮流も踏まえて自分のキャリアを作っていかなければならないのです。

特にフリーランスで個人で仕事を取ってこられる方はその点に注意が必要です。何も考えず今のスキルで対応できる目の前の案件だけ受けてやっているといつか仕事がこなくなるということも考えられます。

もしそういった点がご不安な方はエージェントに登録し、エージェント経由で仕事を受けることをご提案します。もちろんエージェント経由で仕事を受けたら個人での仕事が受けられないわけではないので両立していただくことも可能です。

エージェントに登録したほうが良い理由は求人数が豊富で様々な情報を得られるということは前提として、それ以外に以下3点あります。

  • キャリアプランの相談ができる。

上述の通り自分自身のキャリアプランやそれに応じてつけるべきスキル、どのような案件に入るかということについて自分だけでは判断がつかない方も多いかと思います。

エージェントではたくさんのお仕事を扱っているコーディネーターの方や営業担当が対応してくれますのである程度以上の知識を持って相談に乗ってもらえます

それこそ給料をあげたいという相談も直接はしづらくてもエージェントにはしやすいという点もあります。

  • 福利厚生や税金の対応などについてのサービスがある。

エージェントによっては福利厚生を充実させているところや、税理士の紹介をしてくれたり確定申告のやり方を教えてくれていたりするところがありますのでそういったところを利用するのも良いかと思います。

  • 契約手続きを代行してくれる。

個人で契約を交わすというのは実はとても大変です。日常生活でも契約を締結する機会は非常に多いですがみなさんしっかり契約内容に目を通していますか?普段はそこまで気にしなくても問題にならないかもしれませんが、こと業務委託契約となると話は別です。成果物は何で納期はいつまでで責任の所在は誰にあるのか、など確認しなければいけないポイントは多数あります。そのすべてが自分にとって正しいかどうか判断、もし正しくないと思った場合は交渉して修正してというステップを踏まなければなりません。もし契約に不備があった場合、何かあって契約違反で訴えられるとか損害賠償を請求されるというケースも起こりうるのです。

しかしエージェントに登録しておけばそういった契約手続きも対応してくれ、一般的にOKな文面、NGな文面なども把握していますのでそこもぬかりなくチェックしてくれるはずです。

因みに、前述の独立行政法人 情報処理推進機構がまとめた「IT人材白書2016 (https://www.ipa.go.jp/files/000052198.pdf」では「フリーランスとして活動するための課題」という項目で以下のようなデータが出ています。

「保有する技術やスキルに見合う給与・報酬」が47.8%と最も高く、「個人事業主と顧客(企業)間の契約のあり方や調達ルール」が40%と続いている

これについても前者はエージェントで自身の市場価値の診断をしてもらえたり、多くの案件から相場観ももっているのでしっかりと判断してもらえたりすると思います。また、後者については前述の通りです。

まとめ

以上のようにエンジニアと一言で言ってもその年収は職種により、働き方により、また案件によって様々です。

ただ一つ言えることはちゃんと今自分がいくら稼いでいて、今後いくら稼ぎたいのかということを意識するべきということです。そこが明らかになっておらずただ漠然と稼ぎたいと思っていてはいくらの年収になっても満足できませんし、そもそも思うように年収が上がらない可能性が高いからです。ご自身でしっかり目標をもってその目標を達成するための方策を会社員なら上司や人事も含めて、フリーランスならエージェントを、派遣なら派遣元の担当を含めてしっかりとイメージをもって働いていけばきっと年収は右肩上がりに、そして希望通りに増えていく人生を送れると思いますよ。がんばってください!

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